終活年賀状=年賀状じまい! 失礼のない書き方や文例を解説 | カメラのキタムラ年賀状2024辰年
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終活年賀状=年賀状じまい! 失礼のない書き方や文例を解説

最近では終活の一環として年賀状を送ることをやめる人が増えています。しかし、「終活年賀状」にも作法があり、守らなければ相手に失礼だと思われてしまうかもしれません。そこで、正しい書き方や文例を紹介。終活年賀状を送るタイミングやメリット・デメリットも解説します。

そもそも終活年賀状とは

終活年賀状とは、年賀状の辞退を連絡する“最後の年賀状”のこと。「年賀状じまい」とも呼ばれています。これまで年賀状を送っていた相手に年賀状、あるいは寒中見舞いなどで「来年から年賀状を出さない」旨を伝えます。

年賀状を辞める理由は多種多様です。主に「筆を取ることが困難になった」「年賀状だけの交流を辞めたくなった」などが理由として挙げられます。ただ、どういった場合でも黙って年賀状を送らなくなるのは不義理だと思われかねません。

しかし、終活年賀状できちんと宣言すれば、そんな心配は無用。相手に余計な不安や疑念を感じさせることなく、年賀状を辞めることができます。

終活年賀状のメリット

終活年賀状を送りメリットは3つあります。ただ負担が減って楽ができるだけでなく、ポジティブな効果を得られます。

【メリット1】年賀状を作る手間と費用が省ける

年賀状づくりには楽しさがあるものの、制作や投函に少なからず手間がかかるのも事実。当然、年賀状を送らなくなれば、その分の時間を他のことに使えます。年賀はがき、印刷代など年賀状にかかるコストも節約できるのも、うれしいところでしょう。

【メリット2】人間関係を見直すことができる

年賀状を通して義理で繋がった人や、普段は連絡をとらない人などとの関係をリセットできます。加えて交流を続けたい人が明確になり、人間関係も整理可能。さらに疎遠になった人に終活年賀状を送って再び交流を始められるのも利点です。

【メリット3】交友がよりスムーズになる

新年のあいさつはメール、あるいはFacebookやLINEといったSNSで代用すれば、そこから話題が広がることもあるでしょう。さらに手軽に連絡できる分、相手とのコミュニーケーションがスムーズになるかもしれません。新しい連絡手段が、新しい付き合いをもたらす可能性があるのです。

終活年賀状のデメリット

一方で終活年賀状のデメリットは2つ。良い面だけでなく、事前にリスクもきちんと把握しておきましょう。

【デメリット1】絶縁状だと勘違いされる恐れがある

終活年賀状を送る人は増えているものの、世の中に完全に浸透しているわけではありません。そのため、驚いた相手が絶縁状だと勘違いしてしまうリスクが考えられます。あくまでも年賀状の辞退の知らせであって「お付き合いは続けたい」旨を丁寧に伝えることが大切です。

【デメリット2】年賀状を再度送りにくくなる

終活年賀状を送ると当然、以降は年賀状を送りづらくなります。「また年賀状づくりを楽しみたい!」と思って改めて送るのは、失礼とまでは言わないまでも相手に良い印象は与えません。終活年賀状を送る前に、再開する見込みがないか十分に検討しましょう。

終活年賀状のタイミング

年賀状を辞めるタイミングは人それぞれです。一般的には60〜80代の高齢者が送る場合が多く、定年退職や還暦、米寿などの祝年をきっかけとするケースが目立ちます。人生の節目なので、前向きな理由で年賀状を辞退できるためでしょう。

ただ、インターネットやSNSの普及に連れて、家庭の事情や環境の変化を理由に終活年賀状を送る40〜50代や20〜30代も増えています。子どもの自立や引っ越し、転職したタイミングを機に送る人もいらっしゃいます。

いずれにせよ終活年賀状を送るタイミングは自分の状況だけでなく、相手との関係性も考慮することが重要。そういう意味では、相手に納得してもらいやすい人生の節目などに送るのが無難だと思います。

終活年賀状の書き方

終活年賀状というように、書き方の基本は年賀状と同じです。使用するのは、年賀はがき。「句読点を使わない」「忌み語を避ける」など、年賀状のルールは守りましょう。

異なるのは文面の構成です。新年の挨拶や近況報告などに加えて、必ず「年賀状を辞退する理由」と「連絡手段の代案」を盛り込んでください。年賀状の辞退は私事であるため、強調する必要はありません。文末に小さく書き添える程度でも十分でしょう。

辞退の理由や連絡手段の代案は、内容や表現はシンプルで構いません。文章も読む相手のことを考え、短くまとめること。ただし、言葉足らずになって誤解を与えないように注意してください。

辞退の理由は明確かつ丁寧に説明する

年賀状を辞める理由、あるいは経緯を具体的に説明します。ウソをついたり、誤魔化したりする必要はありません。「全員に出していること」「今後も交流は続けたいこと」は明記するなど、相手に誤解を与えないよう工夫してください。年賀状を辞退する時期を忘れずに記載しましょう。

連絡手段の代案は相手に合わせて提示する

年賀状を出さなくなった後、どのように連絡を取り合うか明示しましょう。具体的な手段が書いてあれば、交友を続けたいことがより相手に伝わるはずです。代案は基本的にメールかSNSになると思いますが、相手が連絡しやすい手段を提示することがポイント。相手が好む連絡手段がわからない場合は、選択肢を2つ以上提示するのが無難です。

年代によって伝え方を変えるのがベスト

60代以上と20〜30代では相手の受け取り方も異なるので、伝え方も自分の年代に合わせて工夫する必要があります。60代以上なら年賀状を辞退することは相手にも理解されやすいため、理由をきちんと説明すれば基本的に問題がないでしょう。相手がネットやSNSを利用しない場合は代替案の提示も不要です。

40〜50代は年齢的にまだ早いこともあって伝え方に注意が必要です。「私事ではありますが」と前置きをするなど、失礼のない文面にすること。相手が納得する理由を見つけるのが難しい場合は「諸事情で」「家庭の事情で」とやんわり伝えるのも手です。

20〜30代の場合、新年の挨拶は年賀状よりメールやSNSが多数派。近しい年代の人は納得してくれやすいと思います。一方で、目上の人に送る際は要注意。辞退の理由はもちろん、「ご指導ご叱咤をお願い申し上げます」など敬意を伝える一言を添えると良いでしょう。

年賀状でなく寒中見舞いで送るのもアリ

年賀状の辞退を伝えるのは“年賀状”である必要はありません。松の内(1月7日、あるいは15日)までに届かなそうだったら、寒中見舞いとして送りましょう。もちろん、定年退職や転職、引っ越しの挨拶状で伝えても構いません。

終活年賀状の文例

辞退の理由や送る相手によって適切な内容が異なります。そこで、終活年賀状の文例を賀詞や添え書きと合わせてご紹介。理由別にまとめましたので、終活年賀状を作る際の参考にしてください。

【ケース1】年齢が理由の文例

年齢が理由となる場合は、その旨をシンプルに記載すればOK。ただし、相手に心配されないよう配慮しましょう。

親しい方に送る場合の文例

あけましておめでとうございます

旧年中はお世話になり
誠にありがとうございました

私も高齢のため筆をとるのが難しくなってまいりました
皆様への年始のご挨拶はもちまして最後とさせていただきます

今後は電話やメールなどでのご連絡を取り合わせていただきたく存じます

本年も何卒よろしくお願い申し上げます

ビジネス上でお付き合いのあった方に送る場合の文例

謹賀新年

旧年中はご厚情を賜り誠にありがとうございました

寄る年波を感じるに至り 
勝手ながら皆様への年賀状も今年限りとさせていただきます

今後のお付き合いはメールやSNSなどで頂戴できましたら幸いです。

本年もよろしくお願いいたします

【ケース2】定年退職が理由の文例

定年退職を理由とする場合、きちんと退職の報告を伝えること。仕事上だけの関係だと相手に誤解されないよう、温かみのある添え書きにすると印象が良くなります。

親しい方に送る場合の文例

新年おめでとうございます

本年をもって定年退職することとなりました
この節目に皆様への年賀状は本年にて描き納めとさせていただきます

皆様のご健康とご多幸を心からお祈り致します

本年もよろしくお願いします

ビジネス上でお付き合いのあった方に送る場合の文例

謹んで初春のお慶びを申し上げます

旧年中はご指導ご鞭撻を賜り
誠にありがとうございました

本年も昨年同様よろしくお願い申し上げます

私ごとではございますが
本年で長年勤めた職場を定年退職する運びとなりました
どなた様にも年始の挨拶状は本年で辞退させていただき存じます

ご無礼をお許しください

今後も普段のお付き合いは変わらずメールやSNSでいただけましたら幸いです

皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈りいたします

【ケース3】祝年がきっかけとなる理由の文例

祝年を理由とする場合は前向きな内容にするのがオススメ。今後は改めて親しくお付き合いしたいと前向きなメッセージを添えると相手にも喜ばれると思います。

親しい方に送る場合の文例

あけましておめでとうございます

私も還暦となり
本年を最後に年始のご挨拶を控えさせていただきます

今後はメールにて密にご連絡を差し上げます

身体に気をつけてお互い頑張りましょう
今年もよろしくお願いします

ビジネス上でお付き合いのあった方に送る場合の文例

新春のおよろこびを申し上げます

旧年中は大変お世話になり 心より感謝申し上げます

私も喜寿をむかえ 終活を始めるに至りました
そこで今年を最後に皆様への年賀状は失礼させていただきたく存じます

今後はSNSで近況報告を行って参ります
永きにわたりまして 賀状を賜り感謝いたします

【ケース4】家庭の事情が理由の文

家族の勧めや話し合い、あるいは子どもの成人など家族の節目に年賀状を辞退したい人もいるでしょう。きちんとした文面で理由を伝え、失礼に当たらないよう注意しましょう。

親しい方に送る場合の文例

あけましておめでとうございます

おかげさまで家族一同無事新年を迎えることができました

さて夫婦で話し合った結果
皆様との年賀状でのお付き合いは
来年をもちまして終了とさせて頂きます

今後はSNSにて近況報告をさせて頂きます

誠に勝手ではございますが
変わらぬお付き合いの程 よろしくお願いいたします

ビジネス上でお付き合いのあった方に送る場合の文例

新春のおよろこびを申し上げます

旧年中は大変お世話になり 心より感謝申し上げます

本年もご指導のほどよろしくお願いいたします

さて家族の勧めもあって
どなた様とも年賀状でのお付き合いは本年で最後とさせていただく所存です

今後はメールにて年始のご挨拶に代えさせて頂きます

皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます

【ケース5】環境の変化が理由の文例

引っ越しや出産といった個人的な環境変化では、経緯を簡潔に伝えるのが無難。環境問題などを背景にした時代の変化を理由に年賀状を辞退する場合も同様です。

親しい方に送る場合の文例

新年おめでとうございます

新しい住居に移転し心新たに新年を迎えました
つきましてはこれを機に結果 
来年を最後に年始のご挨拶は
どなた様にも控えさせていただくことといたました

今後はSNSやメールにてお付き合いいただければ幸いです

誠に勝手ではございますが
変わらぬお付き合いの程 よろしくお願いいたします

ビジネス上でお付き合いのあった方に送る場合の文例

謹んで新年のお祝いを申し上げます

昨年は何かとお世話になりまして ありがとうございました
おかげさまで良き新年を迎えることができました
本年も昨年同様よろしくお願い申し上げます

さてSDGsが注目を浴びる昨今 環境問題の一助となるべく
本年から年賀状によるご挨拶をご遠慮させていただきたく存じます

来年からはメールにて新年のご挨拶をさせていただきます
ご理解の程 お願い申し上げます

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カメラのキタムラの年賀チームTです。年賀状は個人的にも一大行事。年末は忙しいですが、毎年楽しんで作っています。使う写真を見ながら「今年はこんなこともあったなぁ」と思い出すのが好きです!

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