寒中見舞いで年賀状じまいをするとき、気をつけたいポイントがいくつかあります。この記事では、年賀状じまいを寒中見舞いでするときの注意点や書き方を具体的に解説します。テンプレートとして実際に使える文例も紹介しますので、年賀状じまいを検討されている方は参考にしてみてください。
目次
年賀状じまいは寒中見舞いで伝えても問題ない
年賀状じまいを寒中見舞いで伝えるのはマナー違反ではありません。喪中で年賀状を出せなかった方も、寒中見舞いで年賀状じまいを伝えられます。
おめでたい新年を迎えるタイミングに年賀状じまいを伝えづらいと思っている方は、寒中見舞いで伝えるのがよいでしょう。
年賀状じまいを寒中見舞いで伝える際には、相手に失礼がないよう配慮するのが大切です。寒中見舞いで年賀状じまいをする際のポイントは、次章で詳しく解説します。ポイントを押さえてスムーズに年賀状じまいを進めましょう。
寒中見舞いで年賀状じまいをする場合のポイント
・1月8日~2月3日頃に届くように送る ・年賀状じまいについての内容をメインにしない ・年賀状じまいの理由を書く ・みんなに年賀状じまいを伝えていることを書く ・これまでの感謝と相手への気遣いを書く ・今後の連絡手段を伝える ・手書きで一言メッセージを添える |
寒中見舞いで年賀状じまいをする際のポイントを解説します。年賀状じまいをするうえで大切なポイントを理解し、相手にネガティブな印象を抱かれないようにしましょう。
1月8日~2月3日頃に届くように送る
寒中見舞いは、松の内が明けてから立春までに送る挨拶状です。具体的な時期としては、1月8日〜2月3日頃までに届くように手配してください。そのため、遅くとも1月下旬を目安として投函しましょう。
相手が年賀状を送ってきた場合は、寒中見舞いを送ることでお返しの意味も持たせられます。
年賀状じまいについての内容をメインにしない
寒中見舞いとしての挨拶を中心にし、年賀状じまいの内容をメインにするのは避けましょう。寒中見舞いは寒さが厳しい時期に相手を気遣って送る挨拶状であるため、寒中見舞いとしての内容を中心に書き、年賀状じまいの内容は簡単に触れる程度にします。
まずは、挨拶や相手を気遣う言葉、近況報告を書き、その後に年賀状じまいについて書く流れが推奨されます。
年賀状じまいの理由を書く
年賀状じまいをする理由を書きましょう。理由をしっかりと記載することで、相手に誤解を与えず、関係を円滑に保ちやすくなります。
主な理由としては、定年退職や還暦など、年齢によるものがあります。また、SNSやメールなど連絡手段の移行、ライフスタイルの変化なども理由として挙げられるので、自分に当てはまる理由を記載しましょう。
みんなに年賀状じまいを伝えていることを書く
年賀状じまいを伝える相手に寂しい印象を与えないために、特定の人だけでなく、全員に対して年賀状じまいを伝えていることを書きましょう。受け取った相手が、自分だけ特別に年賀状を送られなくなると感じるのを避けられます。
具体的には「来年から皆様に対して年賀状を控えさせていただくことにしました」と入れるとわかりやすいです。
これまでの感謝と相手への気遣いを書く
相手に対してこれまでの感謝の気持ちを文面できちんと伝えることが大切です。相手の健康や幸せを願う言葉を添えるだけでも、温かい気持ちを伝えられます。相手に、交流を断つのではなく、今後もお付き合いを続けていきたい気持ちを伝えられるとよいでしょう。
今後の連絡手段を伝える
年賀状じまいをきっかけに関係を終わらせないため、今後の連絡手段も明確に伝えましょう。SNSやメール、電話など、連絡を取り合う方法を具体的に示してください。
連絡手段を書いておけば、今後も変わらないお付き合いがしたいことが伝わるため、相手に寂しい印象を与えず、安心感を持ってもらいやすいでしょう。
手書きで一言メッセージを添える
パソコンで年賀状じまいを作成する場合も多いですが、手書きのメッセージを一言添えるのもおすすめです。印刷された文章だけよりも、手書きのメッセージを添えたほうが温かみや書き手の思いが伝わります。
相手によってメッセージの内容を変えることで、一人ひとりに対しての思いやりを伝えられるでしょう。
年賀状じまいを伝えるとき寒中見舞いに書く内容
寒中見舞いで年賀状じまいを伝える際の基本的な内容を紹介します。寒中見舞いで年賀状じまいを伝えるときの参考にしてみてください。
寒中見舞いの挨拶
まずは、「寒中お見舞い申し上げます」「寒中お伺い申し上げます」といった定型の挨拶から始めてください。「寒中お見舞い申し上げます」が挨拶となるため、時候の挨拶は不要です。
相手を気遣う言葉
次に、相手の健康や近況を気遣う言葉を必ず入れるのが一般的です。たとえば、「厳しい寒さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか」など、季節に関連した内容がよいでしょう。
これによって、相手への思いやりをしっかりと伝えられます。相手の具体的な状況を知っている場合は、それに触れるとより親近感が増します。
近況報告
相手を気遣う言葉の後に、最近の出来事や家族の様子など、自分の近況報告も伝えるのがよいでしょう。内容は「私どもはおかげさまで元気に過ごしております」など、ポジティブな内容が望ましいです。
定型文でも構いませんが、特別な出来事があった場合は、相手との関係性に応じて具体的に報告すると親しみを与えられます。
年賀状じまいする旨
年賀状じまいを伝える部分は、丁寧にその旨を伝えてください。「誠に勝手ながら、今年をもちまして年賀状のご挨拶を控えさせていただくことにいたしました」などの表現が適しています。
また、簡単で構わないので、年賀状じまいの理由を添えてください。理由をごまかす必要はありませんが、相手への配慮を忘れないようにしましょう。
結びの挨拶
結びの挨拶を入れて、相手への感謝と今後のお付き合いに対する気持ちを伝えてください。たとえば、「寒い日が続きますので、どうぞご自愛ください」などと書くとよいでしょう。最後は、相手の健康や幸せを祈る言葉を入れて締めくくります。
日付
最後に日付を記載します。日付は「年・月・日」の形式で記載しますが、日にちは省略しても構いません。漢数字での記載が一般的で、たとえば「令和〇年一月吉日」「令和◯年○月」などと書きます。
【40代~60代向け】寒中見舞いで年賀状じまいを伝える文例
40代〜60代の方向けに、寒中見舞いで年賀状じまいを伝える文例を紹介します。理由別に使いやすい文例を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
時代の変化が理由の場合
時代の変化が理由の場合は、デジタル化やライフスタイルの変化を強調するのがポイントです。時代の変化に伴い、SNSやメールに切り替えたいなど年賀状じまいを決めた理由を丁寧に伝えることで、相手も納得しやすくなります。
今後の連絡手段を書いて、相手が戸惑わないように配慮しましょう。
文例
寒中お見舞い申し上げます 厳しい寒さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか これまで長い間年賀状でのご挨拶をさせていただいておりましたが 時代の移り変わりもあり 誠に勝手ではございますが 来年より年賀状でのご挨拶を控えさせていただくことにいたしました 今後はメールでお付き合いいただければ幸いです 皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます |
連絡手段を変えたいことが理由の場合
連絡手段を変えたいことが理由の場合は、代わりとなる連絡手段を具体的に示すのが大切です。連絡手段を変えることに対して理解を求めるのと同時に、今後の関係性を大切にしたいという気持ちを伝えましょう。
文例
寒中お見舞い申し上げます 厳しい寒さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか 誠に勝手ではありますが 皆様への年賀状は来年より失礼させていただきたく存じます これからは電話やメールなどでお付き合いいただければ幸いです 今後とも皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます |
家族の話し合いで決まったことが理由の場合
家族の話し合いで年賀状じまいを決めた場合は、その経緯を簡潔に伝えるとよいでしょう。家族全員の意向であると伝えることで、相手の理解も得られやすいです。
文例
寒中お伺い申し上げます 寒さ厳しき折 皆様にはお変わりございませんか さて急なことではありますが 家族との相談の結果 来年からは皆様への年賀状でのご挨拶を控えさせていただくことになりました 今後はメールや電話などで 今後も変わらずお付き合いいただきますようお願い申し上げます 寒い日が続きますので皆様どうぞご自愛ください |
高齢になったことが理由の場合
高齢を理由に年賀状じまいを伝える場合は、健康や体力の問題を記載することが多いです。
文例
寒中お伺い申し上げます 厳しい寒さが続いておりますが いかがお過ごしでしょうか 私事で恐縮ですが還暦を過ぎて寄る年波により 年賀状の作成が難しくなってきました つきましては 本年をもちまして皆様への年賀状でのご挨拶は最後とさせていただきます 今後とも皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます |
【ビジネスの方向け】寒中見舞いで年賀状じまいを伝える文例
ビジネスの方向けに寒中見舞いで年賀状じまいを伝える文面を紹介します。理由や相手に応じて適切な文面を作成しましょう。
会社の方針で決まったことが理由の場合
ビジネスの場では、会社の方針として年賀状じまいを決定することも少なくありません。顧客や取引先に不信感を抱かせないよう、会社の方針が変わったことを丁寧に書きましょう。
文例
寒中お見舞い申し上げます 寒さが厳しい折 貴社の皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか さて誠に勝手ながら 会社の方針でペーパーレス化の推進の一環として 本年をもちましてはがきによる年始のご挨拶を控えさせていただきます 何卒ご了承のほどよろしくお願い申し上げます 今後はお電話やメールにてご挨拶させていただければ幸いです |
連絡手段を変えたいことが理由の場合
ペーパーレス化や連絡手段の効率化のために、年賀状じまいを決めるケースもあります。年賀状じまい後の連絡手段を書き、円滑にお付き合いを継続できるようにしましょう。
文例
寒中お見舞い申し上げます この度はご丁寧な年賀状をいただきありがとうございます 本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます 誠に勝手ではございますが 来年より年賀状による皆様へのご挨拶を控えさせていただきたく存じます 今後はお電話やメールにて新年のご挨拶を申し上げさせていただければ幸いです 寒い日が続きますのでどうぞご自愛ください |
定年退職や還暦が理由の場合
定年退職や還暦を迎えるタイミングで年賀状じまいをする場合は、ビジネス関係者にも伝える必要があります。
文例
寒中お見舞い申し上げます 寒さが厳しい折 貴社の皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか さて私ごとで恐縮ですが 本年をもちまして定年退職する運びとなりました つきましては 本年をもちまして皆様への新年へのご挨拶を控えさせていただきます 今後とも皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます |
寒中見舞いで年賀状じまいを伝える際は相手への配慮を大切に
年賀状じまいは、良好なお付き合いを継続するためにも相手に配慮して伝えることが大切です。年賀状じまいすることで、人間関係を整理するだけでなく、年賀状のやり取りでしか交流がない相手と、SNSやメール、電話を通じて連絡を取り合うきっかけにもなります。
寒中見舞いで年賀状じまいを伝える際は、基本的な書き方を理解したうえで、相手を思いやったメッセージを書きましょう。
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